麻疹(はしか) 風疹 水痘 ( 水ぼうそう ) おたふくかぜ 突発性発疹 手足口病 プール熱 ヘルパンギーナ 伝染性紅斑(りんご病) RSウイルス 溶連菌感染症 ロタウイルス胃腸炎 など
急に高熱が出た 呼吸が苦しい けいれんがおきた 泣き止まない 夜泣き ミルクを吐く 発疹が出た 頭を打った お腹が痛い 鼻水がでる 元気がない、食欲不振 吐く 下痢 便に血が混じる 咳、ゼーゼー 鼻血
生後6か月~5歳くらいの間、特に1歳前後でよくかかります。 麻疹ウイルスによる発疹の出る感染症で38~39度以上の高熱が出てぐったりします。また、肺炎や中耳炎を合併することが多く、気をつけなければいけない病気です。 1歳を過ぎたらできるだけ早くワクチンを接種して発症そのものを予防することが最も重要です。
冬から春にかけて流行することが多い感染症で、風疹は麻疹(はしか)と似ているため、「3日はしか」と日本ではよく呼ばれています。主な症状としては、耳のうしろや首のうしろのリンパ腺が腫れたり、麻疹によく似た赤い発疹が顔から現れはじめ、24時間以内に手足へと広がっていきます。3日前後で発疹も消え、かかっても症状は軽いのですが、妊娠中の女性が感染してしまうと、胎児が先天性風疹症候群(先天性心疾患や白内障、難聴などの先天異常)になる恐れがありますので、注意が必要です。近年では予防接種が徹底されてなかった20代~40代の成人男性が感染を広げて懸念されています。
10歳以下のお子さまがよくかかります。 かゆみの強い水疱(すいほう)ができ、とても感染力が強くかさぶたになるまで次々と人にうつります。 そのため保育園や幼稚園などで一気に広がってしまいます。 水痘ワクチンを接種していても、水痘の患者さんと接触した場合に発症することがありますが、極めて軽症ですむため、ワクチン接種で予防することをお勧めします。
冬から春にかけて、飛沫や接触感染により保育園、幼稚園園や小学校などで流行る感染症です。耳下腺という耳の下、頬の後ろあたりが腫れてきて痛み「おたふく」のお面のような顔になることから、通称「おたくふかぜ」と呼ばれています。腫れの度合いによってまちまちですが、通常は1週間~2週間前後で自然にひいてきます。 熱は出る子と出ない子がいますが、それほど高熱が出ることはなく、発熱しても3日程度で下がることが多いです。
生後4カ月~ 12カ月の間のお子さまがよくかかります。 39度以上の高い熱が出て熱が下がると発疹が出てきます。熱が高いわりにお子さまの機嫌がそれほど悪くならないのも特徴です。
夏場、幼小児のお子さまがよくかかります。 手足口病は、手のひら、足の裏や手足の指の隙間、口の中に水疱性の発疹ができます。 高熱になることは少ないですが、一時的な発熱を伴うこともあります。口の中の発疹により食欲不振が強いと脱水の危険があるので、水分補給に注意します。
夏場、幼小児のお子さまがよくかかります。 咽頭結膜熱といい、夏にプールで流行することが多いので、プール熱とも呼ばれます。 突然、38~40度の高熱が続き、その後、扁桃腺が腫れ、結膜炎が現れます。かかったときは、水分や栄養の補給に注意が必要です。
夏場、乳幼児のお子さまがよくかかる夏かぜの一種です。 38~40度の高熱が2~3日続き、のどの奥に痛みを伴う水ぶくれができます。そのため食べたり飲んだりすることを嫌がる場合がありますが、脱水の危険があるので、水分補給に注意します。
小児のお子さま特に小学校の低学年でよくかかりますが,成人にも発症します。 軽い風邪症状が見られた後,5~6日してから顔面,とくに両方のほっぺたがリンゴのように赤くなるのが特徴です。その後,腕や足にあみ目状の発疹があらわれます。
毎年冬から春かけて流行る非常に感染力の強いウイルスです。 一度かかったことがあっても何度も感染する可能性がある病気です。 鼻水からはじまり、咳が出て熱が39度前後まであがります。乳幼児が感染すると、呼吸器系が未発達なため、気管に炎症が起こり気管支炎や肺炎へ進行するケースがあるため、注意が必要です。
冬から春にかけて流行する細菌性の病気のひとつです。 のどかぜの症状と急な39度近くの高熱からはじまります。湿疹が手や足、時には全身に出てかゆみをともなうこともあります。のどや扁桃腺が赤く腫れ、舌が「いちご」の表面のようにブツブツとしたいちご舌の状態になることもあります。 症状は、ウイルスに有効な抗生物質を10日から2週間程服用すれば治まります。
ロタウィルスは乳幼児に毎年大流行する嘔吐下痢を主な症状とするウイルス性の胃腸炎です。毎年、11月ごろから流行し、1~2月にピークを迎え春先ころにはおさまることが多いようです。多くは突然の嘔吐に続き、白っぽい水のような下痢を起こします。発熱を伴うこともあり、回復には1週間ほどかかります。 まれに合併症として、脳炎、けいれんなどが起こりますので注意が必要です。 日本ではロタウイルスワクチンは1価のワクチン(ロタリックス®)以外に平成24年7月20日から5価のワクチン(ロタテック®)の接種が可能となりました。
急に熱が出たからと言って、慌てることはありません。 発熱は病気を治そうとする生体の正常な反応です。 ウイルスは温度が上がると弱まり、一方生体の持つ治癒能力は体温が高いほど強くなっています。 できるだけ熱があるからと言って直ぐに解熱剤を使うようなことは避けてください。 熱はあるものの、比較的機嫌も良く水分も摂っているようなら、しばらくそのまま様子を見て頂いて結構です。 『熱が続くと頭がおかしくなる』とか『熱が続いて肺炎になった』というようなことはありません。 ただ、夜に高熱が出て寝にくいようなら、寝かすために解熱剤を使うのはかまわないと思います。 睡眠は最大の治療法です。
子どもが呼吸困難を訴えるときは、ぜんそくにかかわる場合が多いようです。 程度に応じて、吸入・点滴療法等の処置が必要になります。 ただ、ぜんそくの傾向や既往がないのに、突然呼吸困難を生じた場合は、気管内への異物誤嚥の可能性もあります。救急処置が必要ですので直ぐに医療機関へ連絡してください。
子どもの痙攣の多くは熱性痙攣です。 慌てずに、口に物を噛ませたりしないで静かに寝かせてください。 嘔吐がある場合は吐物を気管に詰めることがあるので、横を向けてください。 痙攣が5分以上続く場合は、単純な熱性痙攣だけでなく、テンカンや髄膜炎などの場合もありますので、救急車を呼ぶか医療機関に連絡してください。
夜に泣き出し、なかなか泣き止まない時は、次のようにしてください。
●オムツ、肌着を含め、全て着替える
●20分ほど屋外に出て、散歩する
これで様子をみてください
しかし、15~20分間隔で激しく泣くこととグッタリを繰り返すようなら、腸重積なども考えられますので、医療機関に相談してください。
背中をトントンして寝てくれるなら、何の心配も入りません。
次のようなことは、夜泣きの原因ともなりますので避けてください。
●夕方以降にキャッキャッというような興奮する遊びをする
●熱すぎる風呂に入る
激しい遊びや熱すぎる風呂は、子どもを興奮させ、夜泣きにつながります。
お父さんが夜に帰ってきて嬉しいのはわかりますが、激しい遊びはお父さんのお休みの日の昼間にしてください。
ミルクを吐くようになっても体重が順調に増えているようなら、心配はありません。 食欲に胃がついていかずに、飲み過ぎているだけのこともあります。 げっぷを出させて「何か変だな?」と思ったら当院に受診下さい。
皮膚の症状は実際に目で見ないと診断が付けにくいので、ぜひ受診してください。 なお、入浴は原則的に避けて頂きたいですが、汗疹(あせも)は入浴してもかまいません。
『泣けば大丈夫』ということはありません。しかし、慌てて救急車を呼ぶこともありません。 まずは様子を見てください。 受傷直後はショックからボーッとしたり顔色が悪いこともあり周りも気がつきやすいのですが、時間が経つと共にいつもの調子に戻って機嫌よく遊んでいるようでも早めに当院に受診して下さい。 1時間後にいつもの調子に戻っているなら大丈夫、しかし1日(24時間)は様子を観察してください。
子どもの『お腹が痛い』はあまりあてにはなりません。 しかし、お腹を押さえて痛がり、明らかに腹痛があるようなら、当院に受診して下さい。 ただ、乳幼児で激しく泣くことや嘔吐を繰り返すようなら、早めにご相談ください。
透明あるいは少し白っぽい鼻汁が出る程度で、他の症状がないならそのまま様子を見てもかまいません。 しかし黄色や緑色の鼻汁が続くなら、副鼻腔炎も疑われます。耳鼻科か小児科を受診してください。
食欲、哺乳量が少なくなったからといってあまり心配することはありません。 機嫌や動きがいつもと同じようなら、様子を見てください。 大人だって食欲のないときもあるのですから。 しかし、顔色や表情などがいつもと違いぐったりしているようなら受診してください。
子どもはよく吐くものです。 吐いた後でも機嫌よくしているなら、心配はいりません。 しばらく様子を見てください。 しかし、吐いた後も顔色不良が続くなら、受診してください。 咳き込みが強い時にもよく吐きますが、心配いりません。 一旦飲み込んだ痰などの分泌物を出しているのですから。 こんな時は吐いた後はすっきりとした顔をしているものです。 しかし、嘔吐を繰り返しグッタリとしているときや、激しく泣くことと嘔吐を繰り返すようなら受診してください。
乳児はお腹の状態がまだまだ安定しないので便が軟らかいことがよくあります。 いつものようにミルクを飲み、機嫌が良いなら心配いりません。 しかし、グッタリとして元気がないなら脱水症の心配もあります。 少量ずつ水分を補給してください。それでも改善しないなら点滴による水分補給の必要もありますので、必ず受診してください。 特に乳幼児では脱水が急激に進行することがありますので注意してください。
便が軟らかいときは、便に少量の粘液とともに血が混じることがあります。 機嫌がよく元気ならしばらく様子を見てください。 しかし、症状が何日も続くようなら受診が必要です。 特に、激しく泣いたり嘔吐を伴った血便は腸重積の心配もありますので、すぐに受診してください。
ゼーゼーを伴った咳はぜんそくの可能性もあります。医療機関に連絡してください。 特に乳幼児でさっきまで元気にしていたのに、急に咳き込みだし、呼吸が苦しそうなときは気管内への異物誤嚥の可能性もあります。 早急に当院、または最寄りの医療機関にご連絡ください。
寝かしたり、冷やしたりしないでください。 鼻を心臓より高い位置にするため、座らせてください。 カット綿をクルクルと棒状にして鼻に入れ左右から摘んでください。 そのまま5分間つまみ、そっと放して出血がなければ心配いりません。 しばらくしてから詰めた綿をそっと取ってください。鼻の奥に流れた血液は飲み込まないようにして口から出してください。 しかし、出血がなかなか止まらなかったり、何回も繰り返すようなら基礎疾患があるかもしれませんので、受診してください。